3月31日、老朽原発動かすな!実行委員会の主催する「地震も事故も待ったなし!老朽原発ただちに廃炉!」美浜全国集会に参加しました。会場である福井県美浜町保険福祉センターはあとぴあには、この美浜全国集会に県内外から400人が結集しました。
記憶にも新しい元日に発生した能登半島大地震では、多くの人が真っ先に「原発の危機」や「原発への恐怖」というものに不安を抱いたのではないでしょうか?
関西電力は若狭でも震度4の強い揺れを観測し、危機を感じた多くの原発停止の声を無視して、高浜原発3号機、大飯原発3・4号機、さらには48年を超える老朽原発・高浜1・2号機まで、稼動を継続しました。
「人間の命」「安全」を優先しているというならば、稼動を止めて点検を行うのが最優先であるはずが、非常事態にもかかわらず金儲けを優先させ、国民の命など二の次なのだということを露にしました。
さらに関西電力は「使用済み核燃料の中間貯蔵地を2023年末までに福井県外に探します。探せなければ老原発を停止します」と約束までしておきながら、わずか5%の使用済み核燃料をフランスへ搬出、上関での中間貯蔵地建設調査などで時間稼ぎをして、昨年末で、この約束をなかったことにしました。さらに、これを福井県知事も容認するなど、原発運転継続のシナリオは、最初から決まっており、反対の声に耳を傾ける、寄り添うことなどないことも、はっきりとわかります。
老朽原発をめぐり争いは司法の場へ
老朽原発をめぐっては、大阪高裁で「美浜原発3号機運転禁止仮処分命令却下決定に対する即時抗告」と福井地裁での「美浜原発3号機運転差止め仮処分申立て」「高浜原発1~4号機運転差止め仮処分申立て」の3件の仮処分裁判が行われています。
これらの裁判では、?断層が極めて近傍にあり、地震による事故発生の危険性が高い?老化によって、機器や配告の横耗が進み、事故多発期にある?老朽原発を大地震が襲えば、過酷事故に至る可能性がある?通酷事故時の避難について、実効性のある避難計画の策定および実行し得る体制の整備が行われておらず、事故が起こっても避難は不可能であることを理由に運転差止を申し立てていましたが、大阪高裁は抗告を棄却、福井地裁は申し立てを却下しました。
地震大国の日本で原発はいらない!
集会では、美浜3号機について福井地裁から不当決定を受けた申立人らが、「老朽原発がある福井でも能登のような地震が起きたら逃げられない。命と暮らしを守れない。即時抗告を決めました」と決意表明。
井戸謙一弁護団長は老朽原発の危険性を「劣化の管理はできない。配管・ケーブルは膨大だ」と指摘すると同時に、能登半島地震の教訓として「地震のことはよくわかっていない」と述べました。さらに地震と原発の分布を示す世界地図を紹介し、「地震多発地帯で積極的に原発を運転しているのは日本だけだ」と訴えました。
地元住民からは、珠洲原発の建設を断念させた闘いが紹介され、「老朽原発の完全廃炉を勝ち取り、それを突破口に原発のない、人の命と尊厳が大切にされる社会の実現をめざす」とした集会宣言を採択しました。
デモ行進では「老朽原発ただちにとめろ」とシュプレヒコールを上げ道行く市民にアピールしました。最後に、関西電力原子力事業本部に申し入れを行い行動を貫徹しました。
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